新年あけましておめでとうございます。
昨年は新型コロナウイルス感染症が全世界で猛威をふるい、ありとあらゆる分野に多大な影響を及ぼしました。
一日も早い収束が望まれます。
令和2年11月定例県議会が閉会いたしました。
最近の動き、提案事項、諸課題、主な内容などについてご報告いたします。
国内の新型コロナウイルス感染者数 は令和2年11月に入って過去最多を更新しています。これまで佐賀県では濃厚接触者のみならず接触者を幅広 くとらえて「念のため検査」により感染の拡大を徹底して防いできました。また「 プロジェクトM」のもと、医療関係者が連携し、感染したすべての方を対象に速やかな入院または県が用意したホテルでの療養の徹底・入院先の調整など「佐賀方式」により対応してきました。協力いただいている県民の皆様、感染拡大の長期化で負担が増す中、大切な医療現場を守っていただいている医療従事者の方々に心から感謝申し上げます。
発熱などの症状が出た時には、身近な医療機関に相談をお願いします。相談先に迷う場合には「受診相談センター」に電話していただき、県が指定した約280か所の「診療・検査医療機関」が受診を案内いたします。検査体制については衛生薬業センターで一日約300件のPCR検査ができます。
医療提供体制では「プロジェクトM」で入院治療が必要な方を受け入れる病床を28床、軽症・無症状の方の療養のホテルを230室確保が出来ています。
社会経済活動の回復に向けた取り組みについては、7月から第2弾として県内や九州域内の方々を対象に県内での旅を呼び掛けています。秋の恒例行事が軒並み中止になりましたが、県内宿泊施設の稼働は少しずつではありますが改善傾向にあると聞いています。また、飲食店や生産者を応援する取り組みとして10,000円で12,500円分の食事が楽しめる「SAGAおいし~と食事券」を60万冊準備し、感染対策を講じた加盟店で今年3月末まで利用することができます。ぜひとも飲食店を利用していただきたいとお願いいたします。
九州新幹線西九州ルートについては9月24日に開催された与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの会合で、国土交通省から西九州ルートの武雄温泉~長崎間の開業時期が令和4年秋ごろとの報告がなされました。開業を迎える嬉野市をはじめ、沿線の市町では多くの人に訪れていただける、魅力ある地域づくりに向けて様々な取り組みが進められていると思われます。県としては、開業の果実を得るため、地域における自発の地域づくりを支援することとしています。また開業により、特急列車が大幅に減る鹿島や太良など長崎本線沿線地域の課題にもしっかり取り組んでいくことになります。
次に、本県出身画家である池田学氏の中学校教科書への掲載決定についてです。
平成29年県立美術館で開催 · 展示された代表作「誕生」と「興亡史」の2作品が令和3年度から4年間、中学校の美術の教科書に掲載されることが決定しました。本県出身画家の作品が使われることに嬉しく、誇らしく思います。
次に、出産前後の母親とその家族を支える取り組みです。
子育て先進国と言われるフィンランドには「ネウボラ」(助言する施設) という意味の出産・子育て支援施設があります。この施設では、一つの家族を一人の保健師が担当し、妊娠直後から面談を重ね、強い偏頼関係の中で出産から就業前まで切れ目ない支援を行っています。佐賀県ではこの「ネウボラ」の「いつでも寄り添い支える」と理念を子育て支援に取り入れたいと考えています。まず、母親同士の相談アプリ「ママリ」を活用した相談支援体制の充実を図り、妊娠期から母親と市町の保健師がつながり関係を作っていくことで、安心感をもって妊娠・出産・子育てにおいて切れ目なく気軽に相談ができる環境を市町と連携していくことになります。昨年ほど「絆」という言葉が胸に響くことはなかったと思います。佐賀県の歴史・文化・伝統を大事に、大切にしながら未来への可能性を求めていきたいと思います。
以上今回提案されました議案の一部になります。
9月補正後の本年度予算総額 は一般会計約6,248億1,100万円となりました。