平成28年12月12日(月)に開催された、県土整備・警察常任委員会(平成28年11月定例県議会 )にて以下の内容で質問を行いました。

1.所有者不明の土地への対応について
2.嬉野市内の道路整備について
3.塩田川における水辺空間の創出について
4.交通事故抑止対策の推進状況について
5.大量退職・大量採用に伴う警察力の強化について

うち、質問内容の一部を抜粋してご報告させていただきます。

4.交通事故抑止対策の推進状況について

佐賀県は、人口十万人当たりの人身事故の発生件数が4年連続ワーストワンであり、このワーストワン脱却は佐賀県の大きな課題の一つでもあります。高齢者運転対策を含めた道路利用者全てに対する各種対策を講じていくことが重要だと思っています。

※以下、質問と答弁の内容(読みやすいように一部省略しています。)

(質問)交通事故の発生状況とその特徴をお伺いします。

(篠原交通企画課長)
本年(平成28年)10月末現在の人身交通事故発生件数は6364件、前年同期比マイナス712件、率にするとマイナス10.1%、負傷者数は8548人、前年同期比マイナス1008人、率にするとマイナス10.5%です。
死亡事故は、28件発生し、29人、前年同期比マイナス9人、23.7%減少しています。
人身交通事故の減少率は10.1%で、全国平均の7.8%を大きく上回り、一定の成果が見られるところです。

次に、県内の交通事故の主な特徴としては、大きく二つあります。
一つは、人身事故では追突事故が多いこと、もう一つは、死亡事故では高齢者の死者が多いこと、この二つが主な特徴です。

追突事故は、本年10月末現在、2985件を発生しており、県内で発生した人身交通事故の実に46.9%を占めており、全国平均を10ポイント上回っている状況です。
高齢者の死者数は、29人中15人が高齢者であり、死者の51.7%を占め、これは全国同様、過半数を超えている状況です。

(質問)県警察においては、関係機関、団体との連携を含めどのような取り組みをされているのか、そしてまた、今後どのような取り組みをしていこうとされているのかお伺いします。

(篠原交通企画課長)
本年策定された第十次佐賀県交通安全計画において、人身交通事故の発生件数に関して、平成32年までに5900件以下に抑えるという具体的数値目標が掲げられました。
県警察では、この目標達成に向けて各年の数値目標を設定し、計画的な交通事故抑止対策を推進しているところです。
具体的には、抑止効果に即効性が認められる広報・啓発活動や交通指導取り締まり、さらには道路環境の整備などに継続的に取り組んでいます。また、長期的な抑止効果が見込まれる交通安全教育にも力を注いれいるところです。
交通安全活動の推進母体として、知事を会長とする94の機関、団体により構成される佐賀県交通対策協議会が設置され、その計画に基づいて、交通安全県民運動など各種交通安全活動に取り組んでいるところです。
また、多発している追突事故防止や死亡事故につながる危険性が高い夜間事故の防止に引き続きとリンクで参りますとともに、来年(平成29年)3月に施行される改正道路交通法の円滑な運用を図るなど高齢者対策にも取り組んでいくこととしています。

県内の人身交通事故の発生件数を見ると、減少傾向にあるものの、本年10月末現在の人口十万人当たりの発生件数を見ると、いまだ全国平均の二倍以上発生しております。

今後とも県警としては、現在取り組んでいる各種対策について、県民の声などを踏まえながら適宜効果の検証と見直しを行い、しっかりとその役割を果たしていくとともに、引き続き県を挙げた総合的な取り組みが推進されるよう、関係機関、団体との連携を更に密にし、ともに交通事故のない安全で安心な佐賀県を目指してまいりたいと考えております。