平成28年3月10日(木)に開催された、産業常任委員会(平成28年2月定例県議会 )にて以下の内容で質問を行いました。
1.お茶の生産振興について
2.県育成の中晩柑「佐賀果試35号」について
3.農林水産物や加工食品の輸出拡大について
4.集落営農法人育成加速化対策事業について
5.オスプレイ配備等による漁業への影響について
6.九州オルレについて
うち、質問内容の一部を抜粋してご報告させていただきます。
6.九州オルレについて
オルレは、韓国・済州島発祥のトレッキングコースですが、九州観光推進機構が済州オルレと業務連携を結んで2012年3月から九州オルレとして開設されました。九州オルレが開始して以降、韓国はもちろんですが、国内での認知が高まり、参加者も増加していると聞いています。
※以下、質問と答弁の内容(読みやすいように一部省略しています。)
(質問)九州オルレのコース、参加者の実績はどのようになっていますか。
(中尾おもてなし課長)九州オルレは、現在、九州7県に合計で17コースがあります。県別には、3コースあるのが佐賀県と福岡圏、熊本県、大分県、2コースあるのが長崎県、鹿児島県、1コースが宮崎県となっています。
次に、参加者数です。これまでの推移で申し上げると、平成24年度(平成24年3月を入れた13か月)が2万2160人、そして平成25年度は3万5110人、平成26年度は6万8700人、そして、平成27年度は9月までの半年間で3万6520人と順調に推移しているところです。
(質問)県内のコースの参加者実績をお願いします。
(中尾おもてなし課長)県内には武雄、唐津、嬉野の3コースがあります。
武雄コースは、平成24年2月にオープンして、JR武雄駅をスタートし、池の内湖周辺の山岳遊歩道を歩き、武雄温泉楼門がゴールの14.5キロです。
武雄コースの参加者数は、平成24年度が5170人、平成25年度が5090人、平成26年度が1万6310人、そして平成27年度(4月から9月までの6か月)は5246人となっています。そのうち韓国の方が結構いらっしゃいまして、平成24年度2760人、平成25年度3580人、平成26年度が1万3720人、平成27年度が4238人です。次に唐津コースです。唐津コースは平成25年12月にオープンしました。道の駅桃山天下市からスタートし、戦国大名の陣跡と美しい海岸を歩き、波戸岬を目指す11.2キロのコースです。
唐津コースの参加者は、平成25年度(4か月)は、1030人、平成26年度が6100人、平成27年度(4月から9月までの6か月)3073人となります。こちらも韓国のお客様が、平成25年度が380人、平成26年度が3460人、平成27年度が2448人という状況です。最後に嬉野コースです。平成26年3月にオープンしました。肥前吉田焼窯元会館からスタートし、広大な茶畑と焼き物の里を歩き、シーボルトの足湯がゴール地点の12.5キロのコースとなります。
参加者数は、平成25年度(1か月)730人、平成26年度が6580人、そして平成27年度(4月から9月までの6か月)は1890人となっています。そのうち韓国のお客様は、平成25年度は440人、平成26年度は5520人、平成27年度は1572人となっております。なお、この「武雄コース」と「嬉野コース」は、冬場の温泉シーズンに韓国人の参加者が増加するという傾向があります。
(質問)九州オルレを利用した観光客の誘致の取り組みについて今後どのように取り組む予定が教えてください。
(中尾おもてなし課長)オルレの参加者の傾向からすると、韓国からの観光客や九州オルレ踏破を目指す日本人観光客の誘客効果は非常に大きいものがあると思います。また、オルレコースを歩くことがきっかけで、その土地の歴史や特産品を知っていただける効果があります。
こうしたことから、武雄で毎年、春と秋に「フルーツオルレ」を開催しています。唐津、嬉野においても、毎月定例会を開催するなど、オルレのコースを持つ市ではそれぞれオルレを活用した観光客の誘致に取り組まれています。
県としても韓国でのPR活動など積極的に情報発信をし、九州観光推進機構やコースを持つ市町と連携しながら、オルレを生かして観光客誘致に積極的に対応していきたいと考えます。
(質問)これは地方創生そのものではないかと、それくらい効果があると私は思っています。
今、県内では3コースですが、他に新しいコースを作るお考えはありませんか。(中尾おもてなし課長)オルレについては、これまで余り知られていなかった地元の歴史や特産品をしっていただくきっかけづくりになりますし、地元住民にとっても地元の良さを再発見する機会になるため、まさに地方創生のよい事例だと考えています。そういうこともあり、九州オルレの新コースの募集は、毎年、各県一コースまで応募できることになっています。
しかしながら、現時点で申し上げると、コース選定基準として、アスファルトをできるだけ避ける条件があり、景観の変化が2、3キロごとにある、安全性が確保されている、交通の便が良いなどの条件があります。この条件がなかなか難しいということで、現実に4か所目という認定にはなっていません。しかしながら、地方創生の非常に良い事例になりますので、県としても積極的に対応していきたいと考えています。