健やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
今年こそおだやかな年であってほしいと望まずにはおられません。

一昨年からの新型コロナウイルス感染症は世界で猛威をふるい、 感染の波が繰り返されました。
県は次の感染に備え、病床の確保・宿泊料用施設の確保に取り組んでいます。
感染が再度拡大しても患者の症状に合わせた的確な早期治療につなげる医療提供体制を維持できるよう対応することになっています。
医療はじめ介護・福祉・教育などの様々な現場を支えておられる皆様のご協力の賜物だと思います。 これからも気を緩めることなく、お互い頑張っていきたいと思います。
また、 昨年8月に発生した豪雨災害から5カ月余りが経過し、復旧 ・ 復興に向けて佐賀県を挙げて取り組んでいます。
中小企業者や生産者に対しては復旧に必要な設備・運転資金に活用できる災害復旧資金や、被害を受けた施設や設備、農業用機械の復旧及び防災対策への補助等を通じて事業と生産活動の再考を後押しいたします。
11月定例県議会知事提案事項説明では、大隈重信候の偉業について、日本で初めて走った鉄道の遺構「高輪築堤」(東京都品川)が当時そのままの姿で発見されました。 この築堤は、用地確保が難航した新橋・横浜問において大隈候の英断により、海上に鉄道を走らせるために築かれたものです。
明治日本の文明開化の象徴といわれており、 昨年9月に国史跡に指定されています。
「陸蒸気を海に通せ!」三十代前半の若さで鉄道事業の責任者となり、数々の難題を乗り越え我が国の一大事業を成し遂げた大隈候の類稀な発想力とエネルギーを感じ取ることができます。また、佐賀・長崎デスティネーションキャンペーンに向けた取り組みについては今年10月から12月までの期間、佐賀県と長崎県・JRグループ6社が協力して国内最大級の誘客キャンペーンを実施することになっています。
多くの観光客に県内各地を訪れていただき、キャンペーンの効果を県全域に波及させられるよう取り組むことになっています。

次に、次世代スギ「サガンスギ」の誕生についてです。
人工林の割合が大きい佐賀県の林業にとって、スギの優良品種の開発は長年の課題でした。
この度、佐賀県林業試験場が56年もの歳月をかけて取り組んできたスギの品種開発がついに実を結び、全国に先駆けて次世代スギ「サガンスギ」が誕生しました。
サガンスギには従来のスギと比べて3つの特徴があります。
成長が早く、出荷まで50年かかっていたのが30年で可能となること、強度が1.5倍あり、建築用資材として幅広い利用が可能であること、そして花粉の量が半分以下と少ないことです。
まさに「早い・強い・優しい」の三拍子そろった夢の次世代スギです。いよいよ今年の春から苗木の出荷が開始されます。
また、国内最大の緑化啓発イベント「全国都市緑化フェア」を令和10年度に佐賀県開催を国に正式に申し入れしました。

おわりに佐賀県の歴史・文化・伝統・自然の素睛らしさを県民の皆様とともに伝え語り続け、今年がお互い実り多い健やかな年になりますよう祈念いたします。

 

佐賀県議会議員 石井秀夫