※平成25年度 決算特別委員長報告より(1)の続きです。
平成25年11月5日から15日の期間で開催された、決算特別委員会の委員長報告から抜粋しております。
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続いて、審議の過程で申し述べられました、主な意見、及び、要望の概要について申し上げます。
まず、総務常任委員会関係の事項について申し上げます。
一、「情報化団体づくり支援事業」や「情報通信機器整備事業」などの県民の情報化推進の事業の実施にあたっては、ICT初心者の方々に対するスマートフォンやタブレット端末等のICT機器を学べる機会の提供など、県民の利活用推進のための取り組みを、引き続き進められたい。
一、地域防災力の向上について、地域住民による自主防災組織の自立した活動のための組織の確立と内容の充実を図るとともに、消防団とも連携した活動の推進に取り組まれたい。
また、減少傾向にある消防団員の確保に加え、住民の消防団に対する理解促進にも努められたい。
一、未利用財産については、歳入対策の強化や維持的経費の縮減を図るため、計画的で適正な売却を積極的に進めるとともに、売却促進のための県民への周知にも努められたい。
一、今後の県の財政運営については、平成24年度歳入歳出決算における、財政指標や基金残高、県債の状況等を十分勘案し、財政の硬直化を招かないよう、将来を見据え、健全かつ計画的に行われたい。
一、佐賀県滞納整理推進機構については、一定の成果が上がっているが、来年度末までの設置期間中に、市町の自立した徴収体制の確立を図り、引き続き、財政の根幹である自主財源の適切な確保が図られるよう、取り組みを進められたい。
一、交通安全対策については、交通事故比率が全国でも高いことを踏まえ、高齢者や児童、自転車の交通事故防止対策等をはじめとする総合的な交通安全対策に、引き続き取り組まれたい。
との意見などが出されました。
次に、文教厚生常任委員会関係の事項について申し上げます。
一、放課後児童クラブについては、市町に対し、四年生以上の児童の受け入れ推進の働きかけを行い、今後とも、その充実を図られたい。
また、指導員のスキルアップのため、研修会や巡回指導などの実施にも努められたい。
一、待機児童の取り組みについては、潜在的な需要を調査のうえ、保育所整備を推進するとともに、子ども・子育て支援新制度の円滑な運用のため、市町に対し、必要な指導や助言に努められたい。
一、有明海の再生について、諫早湾干拓潮受堤防の開門調査に関する科学的知見を得るため、実施した事業の成果は、地域に広く情報提供するとともに、酸処理剤の使用による、環境や生物に与える影響などの研究も行われたい。
一、図書館先進県づくり推進事業については、県立図書館の利便性向上の推進とともに、「滞在しやすい空間づくり」に向けた、公共図書館の更なる機能充実を検討されたい。
一、子どもの医療費助成事業について、制度の見直し結果を、県民や市町・医療機関の利便性の向上につなげ、今後ともサービスの充実に努められたい。
一、児童虐待については、児童相談所の組織体制の充実に加え、各市町や学校など、関係機関との相互連携、情報共有による、地域全体での根絶に取り組まれたい。
また、虐待を受けた児童に対する、早期の心理的ケアにも努められたい。
一、国民健康保険制度や後期高齢者医療制度については、今後とも市町に対し、経済的に厳しい利用者が、適切な医療を受けられるような対応を行うよう助言されたい。
一、学力向上対策については、児童生徒一人ひとりの学力や個性を伸ばすための全国学力・学習状況調査等のデータを活用した、きめ細かな指導とともに、学校と家庭・地域の連携による、教育力の向上に努められたい。
一、教員の健康管理と多忙化解消について、市町教育委員会が勤務実態を的確に把握するよう求めるとともに、県教育委員会も、教員の病気休職者や時間外勤務等の実態を把握し、その要因を検証のうえ、勤務の適正化の指導に努められたい。
一、中学校の武道必修化については、安全かつ円滑な授業実施のため、保健体育科教員の資質向上に努めるとともに、地域の武道指導者の活用も検討されたい。
一、公立学校施設の耐震改修について、県立学校施設の耐震化を計画的に進めるとともに、遅れている市町立学校施設についても、その促進のため、支援や指導を行われたい。
との意見などが出されました。
次に、産業常任委員会関係の事項について申し上げます。
一、企業誘致については、企業の情報収集を適格に行い、ニーズに対応した適地の確保に努めるとともに、新産業集積エリアへの誘致にあたっては、地元市町の意向等を十分に考慮されたい。
また、最近の経済情勢や企業の動向を踏まえた、補助金のあり方について検討されたい。
一、産業技術学院については、企業が求める人材、将来の産業を担う人材の育成や確保を図る取り組みを、継続的に実施されたい。
加えて、社会人として必要な接遇や道徳などの授業の実施について検討されたい。
一、ショッピングサイト出展支援事業については、消費行動の変化に対応した新たな事業として、今後の商業活性化の方向性のひとつとして期待されるため、今後もより多くの成功事例が出るよう努められたい。
一、外国人観光客の誘致促進については、海外からの目線での観光情報発信に工夫し、佐賀県の知名度向上に努められたい。
また、近隣空港との情報交換や、市町観光協会など関係団体と連携し、佐賀県への訪問者増加を図る仕組みを検討されたい。
一、米の生産調整対策については、これまでの制度の長い歴史を踏まえ、新しい国の政策内容の丁寧な説明を行い、生産者や農業団体、市町の不安を払拭し、理解と協力が得られるよう努められたい。
また、今後も生産者が安心して米の生産を続けられるよう、地域の特性を活かした水田農業の振興対策に取り組まれたい。
一、青年就農給付金事業については、本県農業の持続的発展のため、これまでの給付状況を踏まえ、課題の解決を図り、特に若い世代の新規就農者の確保に取り組まれたい。
一、有明海 水産資源 回復技術 確立事業については、漁獲量減少の原因究明のため、これまでの事業の成果を踏まえ、関係機関と連携し、引き続き調査・研究に努め、一日も早い資源回復に向けた技術開発の確立に取り組まれたい。
一、林業については、水源のかん養や県土の保全など、公益的機能を有している森林の機能を持続的に発揮させるため、間伐などの手入れを適切に行い、木材の生産に努めるとともに、サカキやシイタケなど、その土地にあった特用林産物を生産し、儲かる林業として振興を図られたい。
一、森林資源の循環利用の推進については、県産木材利用推進プロジェクト事業により、木材の生産から流通・加工、消費に関わる関係機関等との連携を図り、県産木材の生産と需要の拡大に取り組まれたい。
また、多くの県民が県産木材に対する知識や理解が得られるよう情報提供のあり方を工夫されたい。
一、東部工業用水道事業については、コスト削減や環境対策の観点から、水の再利用を徹底的に進める動きも見られ、契約水量の減少も予想されるため、企業債の全額を繰上償還し、今後の経営の安定化を図られたい。
との意見などが出されました。
次に、県土整備常任委員会関係の事項について申し上げます。
一、公共事業の円滑な執行について、入札制度の見直しや執行体制の強化など、発注者側及び受注者側の負担軽減を図りながら早期発注、早期契約に努められたい。
また、建設業にとって経営環境的に取り組みやすい施策である総額調整ルールの考え方は、今後とも継続されたい。
一、地籍調査事業について、土地に関する基礎資料としての重要性に鑑み、実施主体である市町との連携を密にし、調査のさらなる進捗に取り組まれたい。
一、都市計画区域マスタープランについては、まちづくりの基礎となるものであり、この成果を生かし、十分に先を見越した考えを持って、今後の都市計画区域の再編を進め、市町と一体となった「まち」づくりに努められたい。
一、生活排水処理施設の整備については、県民の快適なくらし環境に大きく寄与するものであり、地域の実情や特性に配慮し、より効率的な整備促進に取り組まれたい。
一、高潮防災対策調査については、作成した高潮浸水想定図を広く活用し、また、加えて二線堤活用調査の結果をもとに、その有効活用について関係市町と協議し、計画的な整備を行い、防災対策の推進に取り組まれたい。
一、県産間伐材を活用したクリーク防災対策事業について、今後とも県産間伐材の確保に努めるとともに、木柵の耐用年数である十年後に再整備の必要性が生じた際は、耐用年数や経費などを総合的に勘案し、より効果的な施行方法についても検討されたい。
一、住宅リフォーム緊急助成事業については、県民の住宅に対する安全・安心の確保と質の向上、及び、地域経済の活性化という二点で、十分な効果が見られたため、今後とも引き続き、この事業を生かした住宅施策に取り組まれたい。
一、県営住宅について、建物及び設備の老朽化や入居者の高齢化に対処するバリアフリー化を含めた改修工事、維持修繕の実施にあたっては、入居者と十分な話し合いを行い、快適な住環境が提供できるような整備に取り組まれたい。
一、道路トンネル及び道路橋の安全対策について、今後の老朽化の進行に対し、常に健全な状態に保つことに努め、予防保全的な管理に取り組まれたい。
一、海岸堤防や河川管理施設整備などの自然災害対策や土砂災害防止対策など、県民の安全・安心を守る社会資本整備が、重点的に取り組むことができるよう、必要な予算の確保に努められたい。
一、道路行政について、緊急合同点検により、子供たちの通学路の安全対策が必要と確認された箇所に対しては、早急な対応に取り組まれたい。
との意見などが出されました。
以上をもちまして、決算特別委員長の報告を終わります。